トリプルスリーの達成難易度とそのすごさ
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トリプルスリーとは、1シーズンに打率3割・30本塁打・30盗塁を同時に達成する記録のことを指します。
これは打撃と走塁の両面で高い実力を持つ選手にしか達成できないため、非常に難易度が高い記録として知られています。日本プロ野球(NPB)においても、過去に達成した選手はごくわずかしかいません。
トリプルスリーの基準である「打率3割」は、コンスタントにヒットを打ち続ける打撃技術が求められます。長打力を備えたパワーヒッターは三振が多くなる傾向にあるため、高打率を維持することが難しくなります。
その一方で、アベレージヒッターはコンタクト能力に優れているものの、30本塁打を打つにはパワーが足りないケースが多いため、両方の要素を兼ね備えた選手は限られています。
また、「30本塁打」をクリアするには、長打力だけでなく、相手投手の配球を読んで適切な打撃ができる戦略的な能力も必要になります。シーズンを通して安定したスイングを維持し、パワーだけでなく技術も兼ね備えていなければ、これだけの本塁打を積み上げることは困難です。
特に、日本のプロ野球ではホームランが出にくい球場も多いため、30本塁打の壁は決して低くはありません。
さらに、「30盗塁」を達成するためには、走力だけでなく試合の流れを読む洞察力も重要になります。盗塁を成功させるためには、塁に出る機会を増やすことが不可欠であり、そのためには四球を選ぶ選球眼や、確実に出塁するバッティング技術も求められます。
また、盗塁は相手捕手の肩の強さや投手のクイックモーションの速さなど、さまざまな要因に影響されるため、単に足が速いだけでは30盗塁を達成するのは難しいのです。
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トリプルスリーを達成するには、単に一つの分野で優れた能力を持っているだけでは不十分です。
例えば、長打力に優れたスラッガーであっても、打率が低ければトリプルスリーの達成は難しくなります。
また、走塁能力が高い選手でも、本塁打を打つパワーがなければ達成することはできません。つまり、バランスの取れた選手でなければ、トリプルスリーを達成することは極めて困難なのです。
プロ野球には「30本塁打・30盗塁」を達成する選手はそれなりに存在しますが、その選手たちが必ずしも「打率3割」を超えているわけではありません。特に、パワータイプの選手は三振が多くなる傾向があるため、高打率を維持することが難しくなります。
また、盗塁を多く記録する選手はコンタクトヒッターであることが多く、長打力が不足しがちです。そのため、すべての要素を高いレベルで維持することが求められるトリプルスリーは、達成するのが非常に難しい記録となっています。
また、トリプルスリーを達成するためには、チームの戦術とも合致する必要があります。例えば、チームが積極的に盗塁を奨励する方針でなければ、いくら走力があっても30盗塁に到達するのは難しくなります。
また、打順によっては相手投手からのマークが厳しくなり、打率や本塁打数が伸び悩むこともあります。そのため、選手の能力だけでなく、チームの戦略や試合の状況も影響する点が、トリプルスリーの達成をさらに難しくしています。